【KVIメンバーからひと言】R8年1月 外食産業の事業者における食品仕入れの消費税が0%になった場合の影響
最近話題になっている食品の消費税を0%にするというニュースについて、消費者の視点では家計の負担が減るので歓迎すべきことです。
では事業者、とりわけ外食産業ではどうでしょうか?
一見すると仕入価格が下がるので、外食産業にも良いことかと思われます。しかし、消費税の納税義務がある事業者においては注意しないといけない点がございます。
外食産業の事業者が注意しないといけないこと、それは消費税の納税額が増加する可能性が高いことです。
消費税の納税額は売上に係る消費税 − 仕入に係る消費税で算定されます。
これまでは食品仕入に軽減税率8%が適用されていたため、売上と仕入が同額であれば、納税額は10%-8%=実質2%ほどでした。
ところが、食品仕入の消費税が8%→0%になると、売上に係る10%の消費税をそのまま納める必要がございます。結果として、納税額は2%→10%と単純計算で5倍に跳ね上がる可能性が考えられます。
もちろん、食品以外での経費(水道光熱費・消耗品等)に係る仕入税額控除は引き続き利用できますので、売上消費税の全額が納税額となるわけではございません。
それでも納税額が増加方向に動くことは避けられません。
決算時にまとめて消費税を計算していては、思わぬ納税額に資金繰りに支障をきたすリスクが高まります。
したがいまして、毎月の売上段階で消費税の納税見込み額を把握し、別途資金を準備しておくことの重要性がこれまで以上に高まると考えられます。
山咲 武志