【頑張ろう関西】4月 春の賃金UP(定昇・ベースアップ)と中小企業経営

  頑張ろう関西

 先日春闘を迎えた頃は、連日新聞・テレビで、大手企業の賃上げをアピールするニュースが流れました。その都度皆様も、現状の物価高騰に対して、従業員の生活を考えるとできるだけ上げてあげたい(また従業員も期待している)が、今後の経営状況を考えると尻ごみする気持ち(単年度で済むのかどうか含めて)の葛藤が多かったと思います。

 連合の一部統計によりますと、従業員数300人未満の中小企業の月額賃上げは、平均8,328円のアップとなり、賃上げ率は3.36%で前年の月額賃上げ額より3,471円増、賃上げ率にして1.39ポイント増とのことです。

 ただ、現状を鑑みると物価高(賃金上昇・人材不足)のトレンドはまだまだ続くと考えられ、それに対して私達はなにをしなくていけないか?を特に以下の3点を意識することが必要と思います。

  1. 価格の転嫁

物価高騰の中、最終の製品・サービスの価格が据え置かれると相対的に経営リソースが枯渇していくことになるので、お客様と十分コミユニケーションを図りながら価格UPの交渉を実施しなくてはいけないと覚悟を決めること

  1. 生産性の向上

価格面だけでなく、製品・サービスの生産性を如何に向上していくか?DX化を図り、今後少子化が進む中で、人員削減に対応できる組織体制を構築していく必要があります。

  1. 従業員の満足度向上

優秀な人材の確保定着にあたって、とても大事と考えているのは、単なる賃金の上昇(金額面)だけでなく、社内体制・風土の在り方が問われると思います。

★働き安さ⇒リモートワーク・オンライン化による柔軟な働き方の確保

★ロイヤリティ向上⇒仕事のする意義・経営理念の浸透・風通しの良い風土

 働く従業員の想いは個々にあると思いますが、気持ちよく一生懸命働いて頂ける(それが自主的であればなお良い)環境の整備を目指していきます。

大谷 康弘