【良書の紹介】R6年1月 『物語 ウクライナの歴史』
『物語 ウクライナの歴史』 黒川 裕次
本書は90年代に駐ウクライナ大使として現地に赴任した経験を持つという、歴史ものとしては少し異色な経歴を持つ著者による作品です。現在のウクライナに相当する地域にスキタイ人と呼ばれる民族が居住していた時代から、その地で暮らす人たちの暮らしや歴史が生き生きと描写されています。
本書は2002年に初版が発行されていますが、2022年2月24日にウクライナ―ロシア戦争が勃発した際大増刷されました。日々新しく発生するニュースに流されどうしても関心が薄れがちですが、同戦争は今も続いており、世界経済にも暗い影を落とし続けています。この問題に改めて関心を持つきっかけとして、本書がお勧めできるかと思います。
井原 賢治